2015/8

騎士本館まで行ってき


「阻止するんでしょう」セフレーニアに傷を消毒してもらいながら、カルテンが言った。
「もちろんだ」答えながらもヴァニオンは、天井を康泰自由行見つめてじっともの思いに耽《ふけ》っていた。「この策略は逆手に取れるかもしれん」カルテンを見て、「馬には乗れるか」
「こんなの、かすり傷ですよ」カルテン旅遊展が答えた。セフレーニアは傷口に布を当てている。
「よし、ではデモスのてくれ。集められるだけの仲間を集めて、アーシウムのラドゥン伯爵の城へ向かうんだ。本道は使陶瓷曲髮わずに、間道を通ってな。こちらの動きをマーテルに知られたくない。スパーホーク、おまえはこのシミュラから一隊を率いていけ。アーシウムのどこかでカルテンと合流するのだ」
 スパーホークはかぶりを振った。
「一団となって動いたら、アニアスはこちらが何か企んでいると感づいてしまいます。疑いを持ったら、やつはひとまず計画を延期し、いずれ邪魔が入らない時期を見計らって伯爵の城を襲おうとするでしょう」
 ヴァニオンは眉をひそめた。
「それもそうだな。ならばシミュラからは一度に数人ずつ、ひそかに送り出すことにするか」
「それでは時間がかかりすぎます」カルテンの脇腹にきれいな包帯を巻きながら、セフレーニアが言った。「それにこそこそ動くほうが、堂々と馬で乗り出すよりもよほど人目につくものです」眉をひそめて考えこみ、「カルドスへ行く途中にある僧院ですが、あれは今でも騎士団が所有しているのですか」
 ヴァニオンがうなずいた。「すっかり荒れ果てていますがね」
「そろそろ大々的に修理したほうがいいのではありませんか」
「どういう意味でしょう」
「シミュラにいるパンディオン騎士の大部分が一度に街を出るとなれば、それなりの口実が必要です。王宮へ行って、あの僧院を修理するのに騎士団を派遣することにしたと評議会に報告すれば、アニアスはそれこそ自分の思う壺だと思うでしょう。それらしく見えるように工具や建材を荷車に積みこんで、とにかくシミュラを出てしまえば、あとはどこへ向かおうと誰にもわかりはしません」
「それならうまくいきそうですね。いっしょにおいでになりますか」スパーホークがヴァニオンに尋ねた。

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