『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』インタビュー


『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』
で新たに登場の人魚のシレーナ役を演じたアストリッド・ベルジェ=フリスベさん、宣教師フィリップ役を演じたサム・クラフリンさんのお2人にお話を伺うことができました!!

アストリッド・ベルジェ=フリスベ(人魚/シレーナ役)インタビュー
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』
■今回の来日プロモーションが中止になり、日本のパイレーツ・ファンは大変残念に思っています。楽しみにしていた日本のパイレーツ・ファンへのメッセージをお願いします。

今回このような悲劇が日本で起きてしまったことで、私自身、大変悲しく思っています。また、プロモーションがキャンセルになったことでとても悲しい気持ちでいます。ただ、日本のみなさん、私たちも支えていると言う事を覚えておいてくださいね。

■あなたが演じている人魚のシレーナはどんな人魚ですか?彼女の魅力を教えてください。

童話に出てくる人魚というより、オデッセイ(ホメロスの長編叙事詩「オデッセイア」に登場する“セイレーン"という人魚の原型?)の人魚に近く、神秘的で危険なところが魅力のひとつよ。船乗りを怖がらせる危険な存在だけど、その危険なところこそが魅力でもあるの。今回演じたシレーナは、他の人魚と違いとても純粋。フィリップ(宣教師)と出会って目と目が合った瞬間、人間と人魚という種を超えて、それを忘れるほどにお互い通じ合うものを感じとるの。

■水槽での撮影もあったと思いますが、撮影中に苦労した点や気をつけた点はありますか?

水から出た途端に台詞を話さなければいけないところは苦労したわ。あとは、長い時では10~12時間も水に入ったままの撮影が続いたこと。耳が痛くなって大変だったわ。

■人魚ということで水泳のトレーニングなどもしたのですか?

もともと泳ぐことは出来たんだけど久しぶりだったので、まずそれに慣れるためのトレーニング。あとは、水のシーンでの演技が苦しく見えないように、呼吸のトレーニングを受けたわ。

■人間と人魚という結ばれてはいけない恋を演じるにあたり、演技で気をつけた点は?

特に気をつけることはなかったけど、もともと種が違う二人だから、通常ではありえない組み合わせよね。その二人を結びつけたのは信頼と、相手を知りたいという好奇心、そして何かお互いに分かち合いたいという強い気持ち。だから、お互いを恐れる気持ちが段々薄れていったのだと思うわ。

■人魚を演じるにあたり過去のディズニー作品で参考にしたものはありますか?

もうひとつしかないでしょ?(リトル・マーメイド)
でもそれはおとぎ話だからシレーナとは全く違う人魚なの。どちらかと言うと、オデッセイ神話のほうに近いわ。

■役が決まるまでに、どのようなオーディションのプロセスがあったのですか?

パリ、LA、ロンドンの3ヶ所で毎回カメラテストがあったわ。まずはパリでオーディションがあって、その2日後にLAでロブ・マーシャル監督、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが立ち会ってテストが行われたの。最後にロンドンで1シーンを演じたんだけど、そのロンドンの直前に決まったという連絡が来たのよ。

■出演が決まったときの周囲の反応を教えてください。

出演が決まったとき、7歳になる妹から電話があったの。妹がとにかくエキサイトしていて質問攻めにあったわ!「映画の中では歌うの?水の中で撮影するの?泳ぐの?」って。
シレーナを演じていく上で、人魚の役作りを妹がサポートしてくれたように思うわ。

■今まで出演してきた作品に比べ、あまりにスケールの大きな撮影現場だったと思いますが、驚いたこと
楽しめたこと、苦労したことを教えてください。

まず周りの役者さん達の役作りのうまさ、またその役作りにかける情熱、そしてみんながシナリオを深く読み込んでいることにすごく驚いたの。
あとは今まで経験したことのない、衣装やメイクのスケールの大きさや、特殊効果のスタッフの方々と仕事をする機会があったことはとてもいい経験になったわ。

■ロブ・マーシャル監督との仕事はいかがでしたか?どんなアドバイスがありましたか?

ハリウッドのすごく巨大な映画チームの中で仕事をしたんだけど、監督は、まるで周りに誰もいないかのように集中させてくれて、でも同時に周りのひとたちに気を使いながら撮影を進めていたわ。彼はとても人間的に接してくれたので、自分としてはすごく仕事がしやすかったの。あれだけたくさんの人がいる中で、監督は驕れることなく、人を気遣いながら現場を仕切っているところが素晴らしいと思ったわ。


サム・クラフリンさん(宣教師フィリップ役) インタビュー

『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』
Q:今回の来日プロモーションが中止されて、日本のパイレーツ・ファンは大変残念に思っています。楽しみにしていた日本のパイレーツ・ファンへのメッセージをお願いします。また、日本に来た際に“こんなことがしてみたい"というようなものがあれば教えて下さい。

A:ファンのみんなには、近い将来何としてでも日本に行くつもりでいるから、それまで楽しみに待っていて!と伝えたいな。もともと予定していた来日にはガールフレンドを同行して、一緒に色んな場所を探索しようと思っていたんだ。是非また日本を訪れる機会がやってくることを願っているよ。

Q:世界公開が迫る本作ですが、あなたが感じる本作の見どころはどんなところでしょうか。

A:まずは何と言っても3Dという点だね。今年公開される3D映画の中でも最高のものに仕上がっているはずだよ。アクション・シーンはもちろん人魚やゾンビといった今までシリーズに登場したことのない新たなエキサイティングな見どころが満載だから、観客にもきっとドキドキハラハラしながら楽しんでもらえると思うな。

Q:あなたご自身がパイレーツ・シリーズに出演が決まった時の気持ちを教えてください。また周りからはどのような反応がありましたか?

A:出演が決まったと聞いて、僕自身も周りの人間もとにかく信じられないというのが素直な感想だった。実際オーディションの話をもらった時点からウソのような有り得ないチャンスに面食らっていたんだ。だから監督から電話で合格の知らせを受けた時は、今までの人生で1番ビックリしたと同時に、最高に幸せな気分だったよ。こんな人生最高の瞬間をもう一度でも体験することが出来たとしたら言うことないね。

Q:過去に3作ある「パイレーツ・シリーズ」はご覧になっていらっしゃいましたか?好きなキャラクターなどあれば教えてください。(見ていたら)過去のパイレーツと今回『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』の違いを教えてください。

A:シリーズ前3作はもちろんすべて観ているよ。好きなキャラクターはやっぱりジャック・スパロウかな?誰に聞いてもそう答えるだろうけどね。最高にクールなキャラクターだし、ジョニーが素晴らしい解釈で演じあげた結果、今では海賊キャラの代名詞と言える存在にまでなっていると思う。もともと良く出来たキャラクターをジョニーのような卓越した名優が演じることで、最強のヒーローが生まれたと言うわけだ。ジャック・スパロウのキャラクターが持つ最大の魅力はユーモアだと思うんだけれど、シリーズ前3作と同様、今回もその点が存分に活かされているよ。逆に今回の作品がシリーズ中の他の作品と違う点は、さっきも話した通りゾンビや人魚といった新たなキャラクターが登場するということに加えて、まさしく悪役と呼ぶに相応しい“最恐の海賊"黒ひげの存在が、さらなる恐怖感とスリルを醸し出しているという部分だね。それから今回は海賊船の上だけじゃなく陸地を舞台に冒険が繰り広げられるというのも今までとは違う点だ。海賊たちが沖を離れ、陸地を徒歩で探検して回る姿は、観客にとっても新鮮で新たな楽しみを与えてくれると思うよ。

Q:新キャラクターの魅力を出す為に工夫した役づくりについて教えてください。

A:脚本にあった彼のセリフをもとに、自分なりの解釈でキャラクターを膨らませていった。フィリップはとても生真面目かつ勇敢な若き宣教師という設定なんだけれども、ヘタに手を加えてキャラクターの本質から外れることだけは避けるよう心掛けたよ。その中で、1つ1つの行動に動機付けをしながら信憑性のあるキャラクターを作り上げる努力をしたんだ。

Q:ジョニー・デップと初対面の時のことを教えてください。彼に何と声をかけられましたか?あなたは初めて彼を目の前にしてどんな気持ちになりましたか?

A:初めて会った瞬間から彼はとても親切に接してくれたよ。「君の評判は色々と聞いているよ」って言われて、「悪い評判じゃありませんように!」ってヒヤヒヤしたけどね(笑)。社交辞令ではなく、僕の出身や経験について本当に興味がある様子で、僕のことを出来る限り知ろうとしてくれたのはすごく嬉しかったね。僕のほうも当然、興味津々で「あの映画の撮影はどんなだった?」とか「誰某と共演した感想は?」とか根掘り葉掘り質問攻めにしちゃったんだけれど、撮影前にお互いのことをよく知る機会が持てたのは良かったと思っているよ。彼は僕も含め新しくキャストに加わった俳優らみんなを温かく迎え入れてくれたし、とにかく寛大で心の優しい人なんだ。

Q:相手役のアストリッドについて教えてください。

A:彼女についてまず言えるのは、とてつもない美人ってこと!(笑)彼女とはスクリーン・テストで初めて会った瞬間から意気投合して、その後さっそくFacebookやSkypeでコンタクトを取るようになったんだ。最初のロケ地であるハワイには彼女より一足先に行っていたから、彼女が到着するまでの間、日々の出来事を逐一報告しながら「あそこに連れて行こう。あの人に紹介しよう」なんて毎日考えてワクワクしていたのを思い出すよ。彼女との共演は言わずもがな最高の体験だったし、美貌と才能を兼ね備えた彼女は今後注目の存在になっていくこと間違いないね。

Q:ユース選手として活躍されていましたが、気持ちの作り方やコンディションの作り方など、サッカーの経験が俳優業に役立っていることはありますか?

A:間違いなくイエスだね。サッカーの試合を見れば一目瞭然だと思うけれど、フィールドではあらゆる感情がほとばしっているという点で、演技の世界にも共通する部分があると思うんだ。肉体的にも精神的にも非常に厳しいスポーツだから、そういった意味でも演技の道に進むまでの間サッカーを通して長年培ってきた経験が、俳優になった今、色々な面で役立っていると断言出来るね。

Q:今後はどのような役に挑戦していきたいと思っていますか?

A:同じような役柄を繰り返し演じ続けるのは当然イヤだから、どんな挑戦でも受け入れていくつもりだよ。作品ごとにまったく異なるタイプの役柄、監督、はたまた共演者と仕事をする機会に恵まれたら最高にラッキーだと思っている。「5年後にはこんな役者に成長していたい」といったような一定の目標を定めてしまうと、それが叶わなかった時ガッカリするだろうし、視野を大きく構えた上であらゆるオプションに対してオープンな姿勢を保って行ければと思っているよ。


Scroll
to Top