庭とカフェが魅力の東京の美術館3選

庭とカフェが素敵な東京の美術館をご紹介。アートを鑑賞した後って、お気に入りの作品の余韻に浸ったり、一緒に行った人と感想を話し合ったり、したい。そんな時は、美術館にあるカフェで時間を忘れ、四季折々の花や緑が美しい庭を眺めながら、お茶でもどう?

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目次

庭とカフェが魅力の東京の美術館1

根津美術館

東京一のおしゃれエリア青山にある贅沢な美術館で時を忘れる

表参道の駅から10分弱、南青山のランドマークと呼ばれるプラダのビルを過ぎて少し行くと、東京一のおしゃれエリアにある美術館、根津美術館に着く。竹が植えられた径からエントランスへ向かう。竹の径を歩くほんのわずかな時間が芸術作品との出会いの心の準備を促す。重要文化財の『双羊尊』をモチーフにしたチケットを購入して、いよいよ美術館に入る。

この根津美術館は、東武鉄道の社長などを務めた実業家、初代 根津嘉一郎が蒐集した日本・東洋の古美術品コレクションを保存し、展示している。
21,625㎡にもおよぶ根津美術館の敷地は、初代 根津嘉一郎が取得し、造園した私邸の跡地である。
1941年に二代 根津嘉一郎が根津美術館を開館。2009年に和風家屋の大きな屋根が印象的な今の本館が開館した。新国立競技場設計でも有名な建築家隈研吾氏による設計で、地上2階・地下1階の構造。

庭園は、自然の傾斜を生かし、池を中心とした日本庭園となっている。4棟の茶室があり、『月の石船』や『弘仁亭の燕子花』(カキツバタの花が4月末頃に咲く。開花の時期に合わせ、国宝の尾形 光琳の『燕子花図屏風』を展示する)などの『根津美術館八景』を眺めることができ、散策が楽しめる。

根津美術館 NEZU CAFE(ネズ・カフェ) 四季折々の景色を眺めながら

庭園内にあるカフェで壁面のガラス越しに庭の緑を眺めることができる。
オリジナルブレンドのNEZUブレンドコーヒーやスイーツ、ミートパイが人気。
冬には、スープセットとホット・アップルパイが定番になっている。

その他、根津美術館のおすすめポイント

根津美術館 コレクション
『燕子花図屏風』や『那智滝図』などの国宝7件、重要文化財87件など、日本、東洋の古美術を中心に平成28年3月時点で7420件を所蔵している。
展示室が6室あり、常設ほか入れ替えを行い、展示。
所蔵品のコレクション展、所蔵品を交えた特別展なども開催。

根津美術館 ミュージアムショップ
コレクションをあしらった絵はがきやステーショナリー、各種雑貨など、オリジナルグッズがたくさんある。
人気の『燕子花図』はもちろん、根津美術館のキャラクター、古代中国の青銅器『双羊尊』をモチーフにしたグッズも。
展覧会カタログや関連書籍も充実している。

根津美術館 基本情報

住所:東京都港区南青山6-5-1
電話:03‐3400‐2536
開館:午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:月曜日・展示替期間・年末年始
ただし月曜日が祝日の場合、翌火曜日

根津美術館 アクセス

地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線 〈表参道〉駅下車 A5出口(階段)より徒歩8分/B4出口(階段とエスカレータ)より徒歩10分/B3出口(エレベータまたはエスカレータ)より徒歩10分、都バス渋88 渋谷~新橋駅前行 〈南青山6丁目〉駅下車 徒歩5分

根津美術館 公式WEB

庭とカフェが魅力の東京の美術館2

東京都庭園美術館

日本の超セレブの邸宅がそのまま美術館に

目黒通り沿いにある国立科学博物館附属自然教育園の森に隣接する東京都庭園美術館。入口のチケット売場から広大な庭園を左に、自然教育園の木々を右に見てしばらく歩くと、本館(旧朝香宮邸:きゅうあさかのみやてい)とカフェが入る新館があるエリアに着く。

美術館と言っても所蔵品はなく、旧朝香宮邸そのものがアート作品になっている。戦前、パリに遊学された朝香宮夫妻の邸宅で、当時の最新建築様式により1933年に建造されたものである。内部は壁飾り、家具、照明器具に至るまでヨーロッパを席巻していたアールデコ様式で統一されている。玄関、大客室、大食堂、書斎などの主要部分の内装は、当時のフランスを代表する装飾美術家であるルネ・ラリックやアンリ・ラパンに依頼されたもの。
東京都庭園美術館としては、1983年に開館した。

34,765㎡の敷地のほとんどは庭園で、芝生広場、日本庭園、西洋庭園の3つのエリアで構成されている。庭園は整備工事中で、完了したところから公開をしている。日本庭園の紅葉のライトアップは有名(要問合せ)。

東京都庭園美術館 Cafe du Palais(カフェ・ド・パレ) オリジナルカップでコーヒーをいただく贅沢

自然光が全面に差し込むガラス張りのカフェ。庭園を眺めながら、オリジナルケーキやバリ島で無農薬栽培されたコーヒー豆のコーヒーをノリタケの庭園美術館オリジナルカップでいただく。
とても贅沢で優雅な時間。

その他、東京都庭園美術館のおすすめポイント

東京庭園美術館 コレクション
旧朝香宮邸そのものがアート作品のため、所蔵品はないが、2015年7月、本館・茶室・正門等が国の重要文化財に指定された。
アンリ・ラパン の絵画は小客室の四面壁画、大客室の壁面上部木製ボード壁画、大食堂暖炉上の壁画など。
ガラス作家ルネ・ラリック の作品は正面玄関にあるガラスレリーフ扉、大客室のシャンデリアなど。
内装デザインの至る所に当時のにアールデコを代表する作家の作品が見られる。
年に数回、特別展を行う。

東京都庭園美術館 ミュージアムショップ
正門横のBLANC(ブラン)と新館のNOIR(ノワール)があり、BLANCでは、限定オリジナルグッズや、デザイン性の高い生活雑貨などを販売。美術館入館以外の方も購入可能。NOIRでは、図録や書籍、隣接するカフェで使用している、オリジナルのテーブルウェアーなどを販売。

東京都庭園美術館 基本情報

住所:東京都港区白金台5-21-9
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
休館日:毎月第2・第4水曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始
庭園のみ公開の期間は、旧朝香宮邸(本館)と新館には入れないので要確認。

東京都庭園美術館 アクセス

JR山手線「目黒駅」東口/東急目黒線「目黒駅」正面口より徒歩7分
都営三田線・東京メトロ南北線「白金台駅」1番出口より徒歩6分

東京都庭園美術館 公式WEB

庭とカフェが魅力の東京の美術館3

原美術館

高級住宅街の一角にあるおしゃれな現代美術館

品川駅と五反田駅をつなぐ「ソニー通り」から、緑が豊かな高級住宅街に迷い込む。すると、こんなところに美術館が、と驚かされる。御殿山ヒルズの隣とも言えるロケーションだ。御殿山は、江戸時代から桜の名所として浮世絵にもよく登場した由緒ある場所。

1979年に開館。東京ガス会長、日本航空会長などを歴任した実業家、原 邦造の私邸だったものを美術館に改装した。
東京国立博物館 本館や銀座 和光 本館の設計で知られる渡辺 仁の設計で1938年に建てられた。20世紀初頭のヨーロッパの建築様式を取り入れている。
緑豊かな庭が贅沢で、敷地面積は4,500㎡、戦前の個人住宅の雰囲気をよく残し、現代美術とも絶妙のハーモニーを奏でている。年3~4回の展覧会、講演会、パフォーマンスなど各種イベントを介して、国内外の現代美術を紹介!

なお、2016年9月3日から2017年1月9日まで開催された写真家『篠山 紀信展「快楽の館」』は、ヌード写真すべてをこの『原美術館』で撮影し、展示も同じく原美術館で、ということで話題になった。

原美術館 Cafe d’art(カフェ ダール) 展覧会に合わせた限定『イメージケーキ』も人気

美術館の中庭に面した『カフェ ダール』。季節感あふれるお菓子や、食事、お酒もいただける。
ランチやディナーメニューもあり、庭を眺めながらの食事は解放感にあふれ特別な時間を過ごせる。
展覧会開催事に展覧会のイメージに合わせた限定の『イメージケーキ』も人気。

日本経済新聞土曜日版「NIKKEIプラス1」の「カフェも楽しめる美術館」特集で1位になったことも。

その他、原美術館のおすすめポイント

原美術館 コレクション
1950年代以降の日本、欧米、アジア、中南米諸国の現代美術作品1000余点のコレクションがあり、
絵画、彫刻、写真、ビデオ、インスタレーションなど、多岐に渡っている。
森村 泰昌、宮島 達男、奈良 美智などの作品が邸宅の一室を利用して常設展示されている。

原美術館 ミュージアムショップ
宮島 達男の常設作品をモチーフにしたTシャツや加藤 泉とのコラボのボールペンなどのオリジナル商品や
展覧会カタログ、関連書籍などを販売している。

原美術館 基本情報

住所:東京都品川区北品川4-7-25
電話:03-3445-0651
開館:午前11時~午後5時( 祝日を除く水曜日は午後8時まで開館、入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日:月曜日、展示替 期間、年末年始
ただし月曜日が祝日の場合、翌火曜日

原美術館 アクセス

JR 「品川駅」 高輪口より徒歩15分/タクシー5分/
品川駅より都営バス「反96番」系統、「御殿山」停留所下車、徒歩3分/
京急「北品川駅」より徒歩8分

原美術館 公式WEB